ChatGPTとClaude Codeで開発メモを残す方法
はじめに
AI を使った開発では、「なぜこの実装にしたのか」「何が課題だったのか」 という判断理由が忘れやすくなります。本記事では、ChatGPT と Claude Code を使った開発で、次回の保守・拡張を効率化するための開発メモ運用を解説します。
なぜ開発メモが重要か
問題例
1ヶ月後、同じ機能を修正する必要が出ました:
「なぜこの条件分岐があるのか?」
「パフォーマンス最適化が入っているのか、それともバグ対策か?」
「API レスポンス形式がこうなっているのは制約があるのか?」
ドキュメントがないと、推測で修正するしかない
↓
新たなバグの原因になる
解決方法
開発時に「なぜそうしたのか」を記録しておく:
「条件分岐について:
ユーザーが無料プランの場合、
高負荷な処理をスキップする仕様のため。
(変更時は free_plan フラグの定義も確認)
パフォーマンス最適化:
キャッシュ戦略は 5 分 TTL で固定。
短すぎるとデータ鮮度が落ち、
長すぎると古いデータを見てしまう。
」
次回の保守が正確で効率的になります。
開発メモの作成フロー
ステップ1:Claude Code が実装を完了
Claude Code が実装を終えて、git commit が完了します。
ステップ2:変更内容をChatGPT に説明させる
ChatGPT への依頼:
「Claude Code がこのように実装しました:
[git diff をペースト]
この実装について、以下をまとめてください:
【変更内容】
- 何が変わったのか(1行説明)
【背景】
- なぜこの変更が必要だったのか
- ビジネス背景、技術的制約
【実装の判断理由】
- なぜこのアプローチを選んだのか
- 代替案は何か、なぜ採用しなかったのか
【注意点・制約】
- 後続開発者が気をつけるべき点
- このコードを修正するときの注意
【テスト項目】
- 新しく実装したテストは何か
- 次回の検証ポイント
【次回の課題】
- 今後改善する可能性がある部分
- 次のフェーズで対応すべき点
」
ステップ3:ChatGPT の出力をドキュメント化
ChatGPT の出力例:
【変更内容】
エラーハンドリングを改善し、
ユーザーフレンドリーなメッセージを表示
【背景】
従来のエラーハンドリングでは、
技術的なエラーコードをそのまま表示していた。
ユーザーが対応方法を理解できず、
サポートへの問い合わせが増加していた。
【実装の判断理由】
API エラーコード ← 内部エラーマッピング ← ユーザーメッセージ
という 3層構造にした理由:
- エラーコード(API からの情報)を保持
- チーム内部用のマッピングで柔軟性確保
- ユーザーに見えるメッセージは簡潔に
代替案:
- JSON で全て定義?→ スケール時に管理困難
- エラーコード直訳?→ ユーザーが理解できない
【注意点・制約】
- エラーマッピング(error-messages.json)を追加した
- 新しいエラーコードを実装するたびに、
ここに entry を追加する必要がある
- ユーザーメッセージは QA 確認必須
【テスト項目】
- tests/services/auth.test.ts に 5 ケース追加
- 404 エラー
- timeout エラー
- 不正な response 形式
- etc...
【次回の課題】
- エラーメッセージの多言語対応(i18n)
- エラー analytics の実装
(どのエラーが頻発しているかのモニタリング)
」
ステップ4:開発メモをドキュメント化
プロジェクトの開発ログディレクトリに保存:
dev-logs/
2026-06-22_error-handling-improvement.md
2026-06-21_auth-migration.md
2026-06-20_performance-optimization.md
ファイル内容:
# エラーハンドリング改善 (2026-06-22)
## 変更内容
エラーハンドリングを改善し、ユーザーフレンドリーなメッセージを表示
## 背景
...(ChatGPT の分析内容)
## 実装ファイル
- src/services/errors.ts(新規作成)
- src/services/auth.ts(修正)
- tests/services/auth.test.ts(追加)
## 次回確認ポイント
- エラーマッピングに新しいコードを追加するたびに更新
- i18n 対応のロードマップ
## Commit
abc1234 - エラーハンドリング改善
開発メモの活用
後日の修正時に活用
1ヶ月後、エラーメッセージを変更する必要が出た:
開発メモから:
「エラーメッセージ実装は error-messages.json
ユーザーメッセージは QA 確認必須」
→ 対応方法が即座に判明
→ 誤った修正を避けられる
→ QA 確認が必要なことを忘れない
新機能追加時に活用
エラーハンドリングを拡張する新機能開発:
開発メモから:
「エラーマッピングの 3 層構造がある」
「代替案として JSON 定義も検討したが、
スケール時に管理困難」
→ 既存アーキテクチャに合わせた拡張が可能
→ 同じ検討を繰り返さない
ChatGPT での自動ドキュメント生成
より構造化されたメモ
ChatGPT に依頼:
以下を Markdown で構造化してください。
フォーマット:
# [タイトル]
## 変更内容
## 背景・理由
## 技術的決定
### 選択肢の検討
### 採用理由
## 実装ファイル一覧
## 注意点
## テスト確認
## 次回開発への引き継ぎ
[git diff と説明をペースト]
」
テンプレート化
毎回同じ形式にすることで:
- ドキュメント検索が容易
- 過去の決定理由が一覧できる
- チームメンバーが情報を見つけやすい
まとめ
AI を使った開発では、判断理由が見えにくくなります。
開発メモの価値:
- 後続保守:「なぜこうしたのか」が明確
- 品質向上:同じ検討を繰り返さない
- チーム知識共有:判断理由がドキュメント化される
- 将来の拡張:既存アーキテクチャに沿った拡張
運用フロー: Claude Code(実装)→ ChatGPT(分析・文書化)→ 開発ログ保存
ChatGPTで要件整理してからClaude Codeに渡すことと合わせることで、AI 開発の透明性と保守性が大きく向上します。